紫微斗数の命盤がサイトや流派ごとに違っている理由

著者・田中(あらいちゅー)の自画像田中(あらいちゅー), 馬主で大家で占い師田中(あらいちゅー) @araichuu Twitter

命盤が違う! 紫微斗数と暦に関する諸問題

紫微斗数の本場・香港を思わせる風景

紫微斗数の命盤を自動計算している人のために、アプリやサイトごとに命盤が違ってしまう理由についてご説明します。紫微斗数が嫌いになってしまうといけませんので、このあたりの勉強は後回しにしたほうが良いと思います。わけがわからないという方は一旦パスしても大丈夫です。

真太陽時と均時差について

まずは、正しい生年月日時を求めるためのプロセスの違いです。占術家の北斗柄先生は「紫微斗数における命宮の出し方は、実在天体を使用する七星四餘における命宮の出し方を元にしている」と述べています。そして七星四餘が恒星時を使用している以上、紫微斗数の命盤も恒星時をもとに作盤するべきだと論を進めています。

したがって恒星時と対応しない真太陽時を考慮する必要はなく、(真太陽時から平均太陽時を差し引いたものである)均時差についても無視して構わない、というのが北斗柄先生の見解で、私もこれが合理的な考え方だと思います。詳しくは北斗柄先生が以下の記事で解説してくださっていますので、ご参考ください。

紫微斗数における時差計算
紫微斗数における時差計算の方法。日本および海外でどのように出生時を計算するかを説明する。均時差補正は間違っている。

しかしながら、均時差を採用して命盤を作成する流派もあるでしょう。その場合、刻限の区切り前後の生まれの方では、他流派と命盤が変化することがあります。

太陰太陽暦の作暦法と閏月の処理について

紫微斗数は太陰太陽暦を使用する占いです。太陰太陽暦とは何かを大変ざっくばらんに言うと、何月かの決定に太陽を利用し、何日かの決定に月を利用する暦です。

月に関する問題としては、閏月の扱いが一番大きなものでしょう。紫微斗数では閏月の処理方法が考えつくだけで4種類あります。閏を前月の扱いとする(123345…)、後月の扱いとする(123445…)、月の前半は前月として後半は後月とする(123/3&4/45…)。また極端な方法では、この部分に太陽暦の節月を利用して閏月の問題を回避する流派もあります(透派)。

紫微斗数における閏月の処理 - 椎羅のホームページ
2016年が明けました。みなさん、明けましておめでとうございます。本年もよろしく...

紫微斗数研究家の椎羅先生が、閏月の処理で命盤が違ってしまった例をブログに書いてくださっていますので、こちらもよければご参考ください。個人的には、日本で主流となっている前後半に分ける方法はしっくりこないため、後ろの月、もしくは前の月に準ずる方法が良いと思っています。

太陰太陽暦の地方性について

次に日の問題です。太陰暦では、朔(新月)を含む日をその月の1日とします。朔というのは地球の中心から見て、太陽の中心と月の中心の黄経が同じになった瞬間です。

宇宙全体から見るとこれが成立するタイミングは1つしかないのですが、地球上には地方時差が存在するため、この瞬間を22時に迎える国もあれば、午前1時に迎える国もあります。

作暦のルールでは「朔(新月)を含む日を1日」とするため、22時に朔を迎えた国と、午前1時に朔を迎えた国では、太陽暦と太陰暦を変換する際にズレが発生することになります。以下のページに実例が紹介されていますので、ご参考ください。

2013年、日本と中国の旧暦の日付が違ってます

このように紫微斗数と暦の問題というのは諸説紛紛となっており、ソフトや流派によって命盤が違う原因となっています。

現状では師匠から教えられたとおりにするか、もしくは「中国の暦を使って、月の決定は定気法だからまあそのままで、しっくり来なかったら日や時刻をいじってみよう。閏については伝統的なのが前半方式、日本だと前後半方式だけど、まあ個々人で考えてね」のような玉虫色の対応にせざるを得ないのではないでしょうか。

作盤法そのものについての異説

最後に、紫微斗数の作盤法自体にも流派によっての異説があります。一番大きなものは四化星の配置についての異説で、これは下記のページにまとめてありますのでご参照ください。

紫微斗数の流派ごとに四化星の配置が違う?
紫微斗数の四化星の配置については流派ごとに違いがあります。香港で知られている4流派の配置法と、この論点について詳しく書かれている研究書をご紹介します。

また、日本と台湾では星の名前についても相違があります。主だったものは「天空星・地空星・地劫星」の名称の扱いで、こちらは以下の記事にまとめておきました。

紫微斗数の天空星・地空星・地劫星について
天空星はふたつあった!? CHAZZ先生が「紫微斗数古訣神探」で書いておられますが、日本ではなぜか「天空星」がほとんど紹介されていませんでした。香港や台湾の本には出てきます。 いやいやそんなことないよ、と言われそうですが、こ...

簡単なところから紫微斗数を学ぼう!

紫微斗数《超》入門と題して、紫微斗数の主要な構成要素を紹介しています。紫微斗数の楽しさの一端に触れていただければ幸甚です。

紫微斗数《超簡単》入門…十二宮と十四主星から学びはじめよう!
紫微斗数《超》入門と題して、紫微斗数の主要な構成要素を紹介しています。アプリなどで命盤を出力し、どの宮にどの星が入っているかを調べ、このページの内容と突き合わせれば、初歩の初歩の鑑定はできるようになります。
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