占い師の仕事とは? 相談内容・勤務時間・収入など

著者・田中(あらいちゅー)の自画像田中(あらいちゅー), 馬主で大家で占い師田中(あらいちゅー) @araichuu Twitter

占い師ってどんな仕事?

占い師の仕事

占い師とは、占いの技術を技術を用いて、相談者の悩みや不安を解消していく仕事です。

まずは相手の悩みごとをヒアリングし、現状を掘り下げて問題点を見つけ出し、それに対する解決策を占いで導き出します。

相談ごとのなかには法律相談や健康相談もありますが、この2つは占い師が安易に答えてしまうと、医師法・税理士法・弁護士法などに抵触し、トラブルになった際に占い師が逮捕されることもありえます。

占い師だから、霊感だから、何を言っても良いというわけではありません。

占い師は(免許や資格はありませんが)弁護士や税理士のような士業のひとつであると心得て、お互いの職分を侵さず、法律を守りながらカウンセリングを行っていくことが大事です。

また、占い師は洗脳や霊感商法をやっていると社会から批判を受けることも多い仕事です。

実際に2019年には消費者契約法が改正され、占い師や霊感占い師が狙い撃ちで摘発されるようになりました。

消費者契約法の改正で霊感商法が狙い撃ちに。スピリチュアルや占いはどうなるの?
霊感で脅して結ばせた契約は取り消し可能 2019年6月15日から、改正された消費者契約法が施行されます。今回は「霊感」という言葉がしっかり法律に盛り込まれました。占い師になるには法律の勉強も必須ですから、知っておきましょう。 法律に関しては...

占い師を目指す方は、占い学校や就職転職サイトのふんわりとした記事に騙されず、しっかりと占い業界の現状を把握されたほうが良いと思います。

そのほうが占い師として長続きしますし、お客様とのトラブルも少なくなります。

占い師の仕事内容について

占い師への主な相談内容

占いの館やチャット鑑定には様々なお客様がいらっしゃいますが、相談内容は主に、

  • 恋愛
  • 結婚
  • 不倫
  • 略奪愛
  • 人間関係
  • 仕事
  • 就職
  • 会社経営
  • 転居

といったものが一般的です。

しかし現場では「自分の好きな芸能人がいつ結婚するか知りたい」といった変わり種の鑑定依頼もあります。

こういった質問に答えるためにも、

  • 占いを深く学習すること
  • 応用力を身につけること
  • アドリブ力を身につけること

が、占い師になるには必要だと言えるでしょう。

占いに来るお客さんには変な人もいる

占い師のところにくるのは不安を抱えた相談者ばかりではありません。占い目当てではない人、ナンパ目当ての人など、変な人も訪れてきます。

占い師に雑談をしにくるお客さん

占いの相談内容は本当に多種多様ですが、相談ではなく、占い師との雑談目当てに訪問するお客さんも多くいます。

この場合ですと占いは二の次になりますから、相手のとめどない話を傾聴する力であるとか、楽しく話す力であるとか、うまい合いの手や切り返し方というのが大事になってきます。

やはりコミュニケーションの仕事ですから、トーク力はあるに越したことはありません。

ナンパやセクハラ目当てのお客さん

残念なことに、性的な目線で店舗勤務の占い師のところに通うお客さんも一定数います。

良心的なお店では、こういうお客さんは一度でNG対応(出禁)としてくれますが、キャバクラのような営業スタイルのお店では占い師に我慢させることもあるようです。

そして驚いたことに、男性占い師であれば大丈夫かというと、そうでもありません。

ホストクラブの代替品として占いの館に通う女性のお客さんもいるのです。

相談者の女性に訴えられた・店にクレームを入れられた男性占い師の話はよく聞きますし、このあたりは対面鑑定では避けて通れない問題だと言えそうです。

占いと霊感占いの違い

霊感を用いた鑑定が占いにあたるかどうかは、占い師の中でも議論があります。

しかし実際のところ、占いの館などでは占いの一技法として扱われているのが実情ですし、タロット占いや易占いなどと霊感を組み合わせるケースもあります。

そのため現実的には、霊感は占いの一種と扱ったほうがよいでしょう。

霊感占いに関しては霊感商法の問題が常につきまとうので、以下のページもご覧ください。

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占い師の仕事場所

占い師の仕事場所は多種多様です。主に街頭・自宅・事務所・占いの館・ネットに分かれています。

街占と宅占

昭和初期には街占(繁華街などの路上で占いをすること)と宅占(占い師が自宅や事務所で占うこと)が主体でした。これは現在ではかなり減少しています。

占いの館

平成期に入ると、占いの館ビジネスが隆盛を迎えます。

対面で鑑定されたい、占い師の顔を見て話したいというニーズはとても根強いため、今でも占いの館は首都圏を中心にどんどん増えています。

チャット鑑定や電話占い

令和に至ってからは新型コロナウイルス問題もあり、チャット鑑定や電話占いが大いに盛り上がっています。

これが、現在の占い業界の主流といっても良いでしょう。

スキル販売サイト

変わり種としては、ココナラやREQUなどのスキル販売サイトで占いを売っている人もいます。

これは開業のハードルが低いため、人数も多く激戦区です。そのためここを主戦場としている人、占いの館と掛け持ちでやっている人、占いをあくまで副業として位置づける人が多いように思います。

占い師の勤務時間と休日は?

占いの館に勤務するか、ネットで鑑定するかで変わってきます。

そして電話占いとリアル店舗を組み合わせているお店もあり、出勤中にお客さんがつかなければ電話占いに出たり、退勤後に自宅で電話占いに出て残業したりと、勤務時間や勤務形態については、一般のサラリーマンよりも幅が広いといえます。

占いの館勤務の場合

占いの館に勤務する占い師の場合、早番が10時から18時、遅番が15時から21時といったふうに、一般的なアルバイトと同様のシフトを組むか、日勤のサラリーマンと同じように、開店から閉店まで通しでシフトに入ることが多いと思います。

周りの話を聞くと、週3~4日出勤、1日6~10時間待機といった人が多いようです。

また稼ぎを増やすために、店舗に勤務しつつも、休日は電話占いに出ている人もいます。

チャット占い・電話占いの場合

チャット占いや電話占いでは、週4~6日、1日6~12時間待機といった人が多いようです。

基本的にはみなさんスキマ時間を利用しての鑑定なのですが、専業の人は15時か22時、22時から朝までなど、自分のターゲットに合わせて出ているようです。

ただし、このあたりは占い師の人気度や単価によって大きく変わるうえ、副業として短時間だけやる人も多くいるため、一般化は難しいです。

占い師の年収

占いの館勤務で、年収200万円(準レギュラー)から600万円(売れっ子)といったところでしょう。

勤務日数を週5、週6と増やしていけば、それだけで1000万円を超える年収を得ることも出来ます。

しかし、占いの館にも出演枠に限りがあるため、出たいからと言って出させてもらえるわけではありませんし、出たからと言ってお客さんがつくとも限りません。

電話占いも単価・待機時間・人気度の組み合わせで収入が大きく変わります。

副業数時間だけ鑑定している人や、電話占いだけで年収が1000万円を超えるような人もおり、やはり占いは人気×実力の世界なのです。

占い師も税金を払う必要がある?

占い師も当然、収入があれば税金を払います。

占いの館に勤務していたり、電話占いに出演していれば、売上(収入)のデータは渡してもらえますから、あとは自分で領収証を整理して経費を計上し、確定申告することになります。

占いの館などに所属せず、個人で活動する際は、自身で適切に売上帳簿をつける必要があります。

占い師と源泉徴収と確定申告

占いの館や電話占いの会社が源泉徴収を行っていれば、占い師自身が確定申告を行って経費を損金算入し、払いすぎた税金を取り返すということになるでしょう。

源泉徴収を行っていない場合は、収入額と実際の経費を計算して、確定申告をして納税します。

占い師も税理士を雇ったほうがよい?

帳簿の作成はExcelやフリーの会計アプリなどで十分ですが、実際の確定申告は税理士さんにお願いしたほうが安全です。

売上高が1000万円ほどであれば、月の顧問料が1万円で、決算時に10万円といったところが相場だと思います。

年商700万円ほどが税理士を雇用するかどうかの分かれ目だと言われています。

占い師の雇用形態と働き方

ほとんどの占い師さんは正社員や契約社員ではなく、個人事業主だと思います。

個人事業主といっても実際はフリーターのようなもので、社会保険などはありませんので、国民健康保険と国民年金の支払いは自分でやりくりすることになります。

また給与の最低月額などもありませんので、必要な額と働ける時間のバランス次第できつい、きつくないが変わってきます。

占い師になるには?

占い師になるためには、占いの学習と実践が必要です。

多くの人は独学や占い学校で占いを学び、SNSなどで経験を重ね、電話占い会社や占いの館に応募して、プロの占い師になっていきます。

占い師になるためのルートは3つほどしかなくシンプルなのですが、学校の選び方や就職先の探し方は複雑ですし、占い初心者に使えない資格を売りつけて、お金を巻き上げようとする悪徳な資格商法業者もいます。

こういった情報を「占い師になるには」のページにまとめておきましたので、あわせてご覧ください。

占い師になるには?
占い師になるには何が必要なのでしょうか。気になる【勉強・費用・デビュー方法】について、プロの占い師がお答えします。まずは「占い師に向く素質があるか」「予算に応じて占いをしっかり勉強できるか」「占い師としてデビューするルートを確保できるか」が大切です。

占い師になるための学校や教室について

占い師になるための学校

占い師になるための学校は東京・大阪・京都に集中していますが、最近はzoomを使ったライブセミナーを受講できる学校もあります。

おすすめの占い学校や、定評ある占い教室をまとめておきましたので、参考にしてみてください。

おすすめの占い学校・占いスクール・占い教室【東京・大阪・通信教育】
占いの勉強を始めたいが、どこの占い学校・占い教室・占い講座が良いかわからない、というご相談をよくいただきます。このページでは定評ある占い学校と、私がおすすめする(信頼できる先生のいる)占い学校をご紹介させていただきます。

占い師になるための学費

占い師にとしてデビューするためには、最低でも2種類は占いを身につける必要があります。

占い学校で勉強するのであれば、どんな占いでも初歩レベルで5万円、中級レベルで20万円ほど必要になります。したがって50万円を目安にしてください。

50万円なんて高すぎる・そんなに出せないと思った方には、安かろう悪かろうの激安スクールではなく、占い学校の初心者クラス+独学という勉強法を勧めます。

学費が不当に安い占い学校はやはり身につきません。本当に5万円でプロになれるなら、街中に占い師があふれて、占い業界は終わっているはずです。

詳しくは「占い学校の選び方」のページにまとめておきました。

誰も教えてくれない占い学校の選び方
占い学校・占い教室・占い講座は日本中に多々ありますが、残念ながらクオリティ的に怪しいものや、単なる資格商法になっているものが大半です。何かとしがらみの多い業界のため、そういったことを教えてくれる先生や、プロの占い師も少ないと思います。

占い師の資格

占い師に資格は必要ありません。

占い師の資格や占い関連の検定を行っている業者は、大体が初心者からお金を巻き上げようとする資格商法だと言ってよいでしょう。

占いの資格はありませんが、占いに役立つ資格というのはあります。公認心理師やファイナンシャルプランナーなどが挙げられます。

詳しくは「占い師に資格は必要?」のページにまとめておきました。

占い師になるには? | 大久保占い研究室
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占い師の就職・転職・求人について

大変な占いブームがきており、鑑定に来る相談者も、占い師を目指す人も大きく増えています。

ここでは占い師の就職と転職についてご紹介します。

占い師の就職先

占いを一通りマスターし、プロの占い師になろうとする場合、ご自身が卒業した占い学校と提携している占いの館で雇ってもらったり、どこかの占いの館の求人に応募することが多いと思います。

また就職せずに電話占いやスキル販売サイト、もしくは自宅開業などで稼いでいく人もいます。

占い師の転職先

占い師は一つの店に5年、10年と定着することは難しく、多くの人は数年で廃業したり、別の店に転職をしたりします。

占い師の求人

占いの館のホームページなどに常に求人情報が出ているほか、SNSでスカウトを受けることがあります。

占い師の未経験採用

占いの館や電話占い会社では採用の際にオーディションを行っていますので、未経験であってもスキルがあれば採用してもらうことができます。

占い師の仕事のまとめ

  • 占い師は相談者の悩みを受け止め、占いのスキルを用いて回答を与え、今後の方針を指し示す仕事です。
  • 資格取得などは必要ありません。
  • 収入は専業の人でも200~400万程度の人が多いのですが、占いの館に所属する売れっ子であったり、電話占いのスタープレイヤーであれば、600万~1000万を狙うことも可能です。
  • 現在は大変な占いブームで、就職も転職も以前より容易になっています。
  • 未経験者でも応募することが出来るほか、SNS経由でスカウトが来ることもあります。
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